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村杉温泉に関する論文より

五頭温泉郷の村杉放射能温泉について

島津 光夫 (新潟大学名誉教授)

温泉とは

温泉とは:摂氏25度以上、あるいは18種の成分のうち一つを一定量以上含むもの

療養泉:摂氏25度以上か、溶存物質、二酸化炭素、銅、鉄、アルミニュームイオン、水素イオン、硫黄、ラドンを一定量含むもの

主な泉質
単純温泉 単純温泉、アルカリ性単純温泉
食塩泉 ナトリウム塩化物泉 NaCl
硫酸塩泉 芒硝泉(Na2SO4)、石膏泉CaSO4重炭酸土類泉 重曹泉Na(HCO3)硫黄泉 硫黄泉、硫化水素泉(H2S)放射能泉5.5マッヘ以上

新潟県の温泉

火山性温泉(新しい火山)、妙高火山(赤倉、燕温泉)、 焼山火山(笹倉温泉)、白馬大池火山(蓮華温泉)、非火山性温泉、グリ-ンタフ地域の温泉(麒麟山、三川、鷹ノ巣温泉)、油田地域の温泉(月岡、瀬波、岩室温泉、松之山温泉)、白亜紀花崗岩中の温泉(村杉、栃尾又、大湯温泉)、新第三紀石英閃緑岩中の温泉(湯沢、六日町温泉)

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模式図面と主な温泉

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放射能温泉とは

単純放射能温泉 ラドンが50マッヘ以上
単純弱放射能温泉 ラドンが8.25マッヘ以上、50マッヘ以下
療養泉8.25マッヘ以上1マッヘ=13.5ベクレル=3.65x10-10キュリ-(1kgあたり)
1ベクレルは原子核が毎秒1個の割合で崩壊するときの放射能

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日本の主な放射能温泉

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五頭山地周辺の地質

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五頭西麓の土石流

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低地帯に現在広く分布しているのは、今板土石流より後の土石流です。村杉温泉付近の土石流は村杉土石流と思われます。ツベタ土石流は縄文時代に流れたものです。土石流は五頭山地が大きく隆起したためと、当時の気候が温暖で、雨量が多く洪水が多かったために生じたためにものと考えられます。

五頭山麓の温泉

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放射能測定器

大型の沃化ナトリウム(NaI)シンチレーターと光電増倍管を一体化した検出器で、マルチ波高分析器がスペクトルを分析し、セシウム(137Cs)を用いて補正処理しています。8580型ハンドボーン(日さく型携帯用断裂形態探査装置)

村杉温泉地域の放射能調査

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測定値の表示

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測定結果(1)

どの値がラドンの量と良く対応するかをチェックしました。Kは花崗岩の影響が大きいと思われます。 Bi、Tl、STlの中ではBiが鋭敏で、最も良いと思われます。測定器は約1.5メ-トルの範囲の放射能をとらえるので表土が厚いと検知できません。比較のために安野川上流の花崗岩、魚岩の泥岩を測定し、一応バックグランドを設定しました。

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